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ローリン・ダイニング!!

Rowlin’Dining! すべての作品は、新作の材料だ!
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 未完の師弟、或いは 6

 何を考えているのか解らないといわれるし、怒られても飄々としている。
 つかみどころのない態度が自然体であって、緊張感を持つタイプではない。
 ただ、やるときにはやる。
 すさまじい集中力は、気が乗らなければ行使できない。
 だから、彼のようなタイプは、自らのペースを乱されないような生活を、好むのである。
            ◇
 夏休みを明けての模試は、偏差値42という惨憺たるものだった。
 意外な結果に、担当を下ろされるかとドギマギしたものだった。もっとも、今まで2回の模試でのじわりとした成績向上の理由が解らず、また、手応えめいた確信があったわけでもなかったから、成績が爆発的に伸びることを期待されていたとしても、わたし自身は、そうなるとはまったく思っていなかった。そのため、成績が上がらなくても驚くことはなかったハズなのだが、この暴落ぶりには、さすがに「わたしのせいか?」と猛省しかけた。
 ともかく、碌なコトを言われないだろうから、出来る限り、この結果については触れないように、日常を振る舞うことがわたしのタスクとなった。
 こちらから話しかけられる機会をいくら避けていても、現場監督がその気になれば、「1週間に10ページ以上の宿題を課す」などの命令を直接下してくるものである。
 だが、意外にも、現場監督からの訴追は無かったのである。
 理由は解らないが、わたしが担当をしていない国語でも偏差値が大幅に落ちていることから、これはシノリナ本人の問題で、次を普通にやれば元に戻ると思っていたのかもしれない。
            ◇
 ともかく、模試の問題とその答案を確認してみた。
 その前に、この模試の形式を先に説いておくことにしよう。
 大問1 計算6題
 大問2 小問集合……1行程度の文章題。5題から6題の基本問題。
 大問3から8 単元ごとの設問。それぞれ(1)から(3)の3題。
 算数は、すべて5点の配点だから、合計30問の150点満点である。
 難易度の低い大問1と2を落とさなければ、60点前後とれるのである。
 大問3以降は、「平面図形」や「鶴亀算」などのいわゆる中学受験の単元1つが大問1つを構成している。
            ◇
 大問1の計算問題での誤答があった他、大問2での凡ミスが目立っていた。これくらい低い得点ならば、この辺りは予定通りだった。「次はこのようなことの無いようにね」の注意で済む。もちろん、わたしが注意することでまず失敗が無い。
 だから、注目すべきは、その他の誤答だった。
 シノリナだったら、解りそうな問題がチラホラあったのである。大問3以降はそれぞれの(1)の問題は得点できると思えたし、大問5の立体図形なんかはすべて取れると思ったくらいだった。
 問題だったのは、わたしが問題文を把握して、言い換えて口頭で訊いてみると、その殆どが答えられたことだ。
 解るハズの問題を、試験中に解けなかったということである。
 これは、口頭での確認をすべて終えてから、シノリナ本人も首を傾げていた。
            ◇
 「調子がよくなかったの?」「テスト中寝てたの?」などを始め、真面目にやったのか確認してみたが、フザけたつもりは無かったらしい。そもそも、負けずきらいだから、この結果は本気でやったものだったことは、信用できた。
 やはり、実戦経験の不足が招いた結果なのだろうか。
            ◇
 「実戦経験不足」という診断は、もっとも単純で誤りが無い。
 この場合の理想的な対策は、小テスト
 ――制限時間を厳格に決定し、既習単元でも初見問題を用意するほか、それを見覚えの無い問題に混ぜた、小規模ながらも本格的な試験――
を定期的に行い、その都度コマメな反省をすることで実戦での要領を培うことだ。また、凡ミスやケアレスミスは、どんなに注意をしても人間である以上は必ず一定の確率で起こり得るので、これこそ、基本問題を数多く解いてこのレヴェルの問題では考える労力なく――それこそ“自動的”な感じに――正解できるようになることだ。1箇月に1冊のテキストを処理する以上の練習量が要る。
            ◇
 集団塾の中学受験生は、確かにこれに追随するくらいの演習量をこなしている。
 ただ、わたしとしては、こうした対策行動を、中学受験生にやらせたくなかった。
 その理由は、“自覚”の問題である。
 中学受験生本人が「そうしたトレーニングを、わたしは必要としている」と確信して、自らやる気になっているのなら、是非この修羅地獄のようなトレーニングをやってもらいたいし、わたしの手数もかかるが付き合って差し上げても良いとさえ思うであろう。
 だが、周囲の大人の意向に従う局面の多い小学生に過ぎない子が、それくらいの確信を自らだけで持つことはまず、できないハズなのである。これはいくら大人びた子供でもそうだし、むしろ、「自らにもっとトレーニングが必要」と思える子供であれば、周囲の大人に頼らず自分で演習量を増やすように動くのである。
 わたしは、相手側の理解も納得も覚悟も無いまま、わたしの方から一方的にこうした膨大なトレーニングを押し付けていくことに、抵抗があるのである。押し付ければ、或る程度以上の中学受験生なら、義務感で処理していく。それで賄えるものはあっても、「中学受験を行ったことによる、小さくないマイナス」も出てくる気がしてならないのだ。
 勉強が受動的なものであって良いとは、どうしても思えない。
 ゆえに、「実戦経験不足」と診断することによって、相手任せで課題を投げっ放しにする行為がわたしは好きになれないから、慎重な判断をするようにしている。
 努力することによる苦労を最低限にしてやることが、“わたしの仕事”の1つであるとさえ思っているからだ。
 「最小の苦労で最大の結果」は、モットーとも言えるかもしれない。
          ◇◇◇
 記事の編集に着手すると、途中で止まることができない。
 更新時間がだいぶ遅い。
 それでも、今回作成しようとした内容の半分しか、できなかった。
 今から眠る。
 完全に、昼夜が逆転した生活である。この生活である以上、仕方がないとはいえ、それでもあまりイイ感じはしない。
 やはり、夜の闇の中でひっそりと、眠りにつきたいものである。
             ◇
 このお嬢さんは、なかなか、つかみどころがない。
 成績が上がるだろうという確信めいたものが無いまま、成績は横這いで、原因不明の暴落である。
 次回は、この状況への対策を講じるところから、始まる予定。
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