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ローリン・ダイニング!!

Rowlin’Dining! すべての作品は、新作の材料だ!
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 騎士マルタ ⑤

 さて、話をモル坊本人に戻す。
 彼は3月に入塾し週1日で授業をとっていた。
 確かに、話していて賢く感じる子供だが、勉強する習慣があったわけではない。
 賢いが、普通の子である。
 問題集や練習のプリントを解いて、マルつけをして、バツをチェックして、解き直して――、などという一連の動作ができるようなものではない。
            ◇
 そもそも、こうした一連の作業を教えても、中学生だってなかなか身につかないのだ。勉強する必要性をその人生経験の少なさから自覚できることはまずない小学生が、こうしたことをキチンと――遊びたい喋りたいのを我慢して――できることを期待する方が、おかしいのである。
            ◇
 現場監督はこうして、中学生や小学生に「自習」を命じて、自習スペースに座らせるが、自習監督を置くわけでもないし、自ら1人1人の自習内容をチェックするでもない。呼ぶだけ呼ぶが、放置状態なのである。また、練習のプリントや過去問題などを配るものの、解らないものをキチンと最初から教えるわけでもない。場合によっては、「そんな基本的なものは考えればわかる」といって放置する。実際、異なる分母同士の分数の足し算で少し数の大きいものになると、最小公倍数が解らず通分が出来ない小学生がいた。こんな基本事項は考えるものではない。知らないのだから教わる必要があるし、それに適した練習をしてやるのがコーチとか塾の役割ではないか。それを「基本だ!」といって自分で考えろと言わんばかりに放置する。
            ◇
 それで自力で勉強できるようになる子供など300人に1人で、そんな大人びた天才児などそもそも塾に来る必要など無いわけだが、そういった逸材の登場を期待していて、更にそういった子供にへつらうのが、彼らの商売なのだ。
 わたしの手許に慶應志望の坊やがいるが、彼はその塾長がいわく「6年間見てきて2人目」と言うくらいの賢い子供だ。
 塾商売というものは基本的に、こうした逸材の登場を期待しているだけなのだ。学年の後半からの入塾には内申点の制限をつける塾があったり、受験前数か月の入塾を断ったりする塾会社の存在は、こうしたことの裏付けである。
            ◇
 自らキチンとつきっきりになって育てているところなど、きっと無い。
 練習問題は大量にコピーして渡すけれども、勉強の方法を丁寧に教えて刷り込むだけのことができるところなど、殆ど無いのではないか。
 その解けなかった問題に関して解けるようになるために必要な基本要素を、1つ1つ見直せるだけの指導を各個人に出来ることなど、手間がかかり過ぎて、現実的には不可能だからだ。
 とはいえ、教え子その④といい、わたしの許にこうした子供が集まる。つまり、塾商売の人間が喉から手が出るほど欲しい子供たちを集めることができるのだ。
 そのコツは何か。
 言うまでもない。各個人に対して丁寧に向き合っているだけだ。
 こうした姿勢を見て、デキる子供は安心するか信用するのではないかと思う。
 逆に言えば、こういうことが出来ていないから、入塾制限をかけるか或いは大量募集をするかしか、方策が無いのだ。
 ふざけるなよ、「教育」をお金儲けにするな。その子の運命に責任を持っているんだから、誠実に考えてやるべきであろう。然らば自ずとついてきてくれるのだ。こういう感覚を本当に解っている学習塾のセンセイは、一体どれだけいるのだろうか。
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