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ローリン・ダイニング!!

Rowlin’Dining! すべての作品は、新作の材料だ!
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 騎士マルタ ③

 現場監督は、モル坊に気をかけるつもりは無いようだった。
 入塾は遅い。成績は悪い。授業数も週1回。
 もう助言もそこそこに「記念受験」という感じで、夏期講習などを吹っかけて金蔓にするような肚に、わたしには見えた。実際、志望校を変える話も保護者との面談でしていなかったと後に保護者氏から聞いたし、中学受験を失敗した場合に入学することになる地元の中学についても、述べていなかったと言う。
            ◇
 余談だが、地元の公立中学についても、触れておく。
 基本的に進学する地元の公立中学は、学生本人の住んでいる場所がどこの中学の学区かで自動的に決まる。
 しかし、これにはグレーゾーンがあるのだ。学区同士の堺になる地帯に住んでいる場合は、どちらの中学に進学するかの選択権があると言う。これが実は重要だった。
 モル坊は、地元の中学に進学する場合は、H中学かS中学かを選択できたのだ。
 以前、このページでも紹介したが、この界隈にはF中学とS中学がある。少し離れたところで近い順に、T中学とK中学とH中学があるのだ。
 選択権が重要なのは、中学によって内申点のつけられ方――定期試験の難易度も含む――が、大いに異なるからだ。例えば、F中学は定期試験が異常にラクなのだ。英単語の綴りが書けなくても意味さえ解っていれば結構得点できる。生活態度も人並みであって試験の成績がよろしければ、かなり簡単に満点の内申点がもらえるのだ。但し、高校受験に対応した教育とは絶対に言えないため、学校の勉強を忠実にこなすだけでは、高校入学共通選抜試験で良い点をとることはまず不可能なのである。同じ内申点オール5の学生でも、この地区出身の学生のレヴェルは、隣の市のオール5と勝負にならないくらい低いのである。一方、S中学は長期休暇の課題は法外だし、定期試験はなかなか難しいなど、内申点を上げるにはそれ相応の努力が要る。また、F中学に在籍する学生たちよりもやや品が良い感じがする。学校自体がわりとキチンとしていて、学級崩壊も少ないと言う。一見すると、S中学の方が評判は良さそうだが、そうとも言えない実情がある。内申点の基準が明確でなく、また教員も若いものが多い。絶対評価の世間となっているのに、同じ行動を取っていても、内申点が大きく変わることもしばしばだ。法外な課題も、また学校授業も、ボトムに合わせたものであることが問題なのだ。英単語の書き取り数百枚など、量は半端ではないが大多数の生徒に対してプラス効果であるか、果たして疑問である。それに加えて若い教員は自分の得意な単元ばかりを多く扱いたがる。そんなだから、カリキュラムもF中学同様好い加減で、高校入試の定番となる中3後半単元は毎年おろそかな現状がある。例えば今年度では、「3平方の定理」は授業で2回扱っただけ、「平面図形の面積比」に至っては扱っておらずといったところである。
 なるほど、低学力地域とはいわれたものである。
 この市はこの県の最低学力地域だが、隣の市はこの県の最高学力地域である。
 モル坊の選択対象となる、H中学の印象は甚だしくF中学に似ている。
 だから、親としては、S中学の方がマシかと思ったのだとのこと。
            ◇
 昨年度の実績とその反省とを踏まえて、モル坊のお母上と話をしたことがあった。
 或る休日、わたしが出勤していたときに、モル坊のお母上が通りがかったのだ。
「中学受験を失敗したら、S中学に通うつもりです」
 一般的に暮らしていても、F中学やH中学のガラの悪さは噂になるのだ。
 このときに、色々と話をした。
 現場監督も他の講師も学生もいなかったから、実働部隊の主観を率直に語らせていただいた。
・ 志願先の公立一貫校がどれだけ険しいか。
・ 地元の中学の長短を踏まえて、上位公立高校を目指すにはどちらが良いか。
・ 今まで扱ってきた中学受験を通した見解。
・ わたしの目に見えるモル坊という生徒と、現場監督の目に見えるモル坊。
・ この会社の各サーヴィスとその効果性について。
・ モル坊の成績が伸びない原因
・ 公立一貫校向けの模試はアテにならない理由
・ 公立一貫校を本気で目指すにはどうするか
などなどである。
 家庭と本人と塾がシッカリしていれば、H中学に通う方が、上位高校を目指す上で確実なのである。無難に内申点をもらって、塾で受験対策をカッチリやれば良いからだ。
            ◇
 この県には、公立一貫校はABCの合計3つあり、そのうちAとBの2校が、この界隈の目標校となっている。A校へは片道45分の通学時間。B校へは片道90分の通学時間である。
 だが、A校とB校の差はこれだけではない。受験者のレヴェルが、なぜかA校の方がワンランク高いのだ。B校の方が模試偏差値的には低いとはいえ、その競争率はA校と変わらず、昨年は8倍弱だ。尚、A校の偏差値は56、B校は52である。しかしながら、60の偏差値を持つ子が受けても合格したという話を聞いたことが無い。
 競争率が10倍近いと、模試偏差値ではアテにならず、完全に理解しているレヴェル――それこそ模試偏差値70前後――がなければ、勝利の確実性は発生しないのだろう。
 ゆえに。
 小6標準レヴェルの模試で偏差値40がやっとで、公立一貫校向けの模試偏差値の偏差値は30台の子に勝機は無く、また、偏差値50半ばをとれる子供でも合格するとはまったく思えないと、わたしはここでも語ったのである。
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