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ローリン・ダイニング!!

Rowlin’Dining! すべての作品は、新作の材料だ!
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 続、格差問題の中で

(前日の記事に続く)
 F校の中3生は、塾長の昵懇にして右腕の新人講師が中心に、手間暇をかけている。
 その結果、大きな上昇を勝ち得ていた。5科総合で400点以上が1人しかいなかったものが数人も出てしまった。他、370点以上も数人となった。当教室の塾生の多数派たるF校生は20人前後だから、大半の成績が大きく上昇したことになる。塾長が興奮するのも、無理はない。
 もっとも、成績が上がらなかった者もいる。「最下層」と呼ばれる塾生もそこに含まれる。
             ◇
 対するB校は、私が率いている……ことになっている。単に、私の担当塾生にB校生がわりと多いだけだ。
 先に結果だけ述べれば、塾長とそのお気に入りの軍勢に対して、私は決してヒケを取っているわけではない筈だ。
 C校生は担当科目で100点を取った。これは、難易度が高いハズだ。私に担当が変わってから90点台を取り続けた。元から80点台はとれる子だが、それを90点にすることは、30点の子に60点を取らせるより遥かに難しいのだから。
 他、新入塾のW校の中1生が担当科目で平均点以上を取った。1週間で対策を取れと言われて、難しいオーダーだったが結果、67点。同時期に入塾した同輩の方が初期能力値は高かったハズなのに、その子は47点で平均点以下だった。指導のセンスで差が顕著に出た。
 B校生――教え子その④はまたも首位を取ったと思われる。私の担当ののび太くん(……この教室にはジャイヤンとのび太くんがいる)は、前回の敗退を取り戻す成績に回復した。冷静なお調子者の白い美少年も、のび太くんに匹敵する結果を出した。
 ここまでで考えても、充分――だったハズだ。
            ◇
 とはいえ、あまり芳しくなかった者もいるのも事実だ。
 私の担当では、気難しいウィーリーが、下がり気味。勉強はするし、頭も悪くないのだが、学校内容に添ったもので対策をとらない。これはわかっていたが、これだけできる人物だけに、話して聞かせればわかるかと思っていたら、気難しくて頑固さがあるだけに、やっぱり学校内容に添わなかったらしい。
 ジャイヤンの指名があったにも関わらず(これが今回で表面化した問題の1つ)、代わりに私にあてがわれたのは、のび太くんと同じ野球部の少年だった。恐らく、ジャイヤンはまぁまぁデキるので、深刻度の高い者を私に充ててみようという肚だったのだろう。試験後にまだ通塾していないため、彼の結果はわからないが、恐らく芳しいとは思えない。少なくとも、私の指示には従っていなかったから。
 他、教え子その④と同じ剣道部の男がいる。彼がこのグループの頭株だ。私は担当というわけではないのだが、どういうわけか、進路面談にしても塾長は私に回そうとする。普段の授業だって受け持っていないのだから、難しい。
             ◇
 右腕の新人講師にしてもそうだが、自分についてくる者を育てるのが基本である。私の場合は、先の新人のように万人受けはしない。説得することはできるかもしれないが、それだけで人は動かない。ましてや、幼少年だ。とはいえ、我が話が理解できる者がついてくることは、事実だ。
 大体、万人受けするような個性なら、こんなに路頭に迷うことはなかったであろう。
 余談だが、理論で説得することと、感情に訴えること。説得することは、カリスマではない。我が語りは両方が混ざる。論理を組んで、感情で志向を立てる。直感を論理立てる。尚のこと、ついてこられる人間が限られてくる。しかし、それだからこそ、我が話が解ってしまう者は、わりと強いカリスマを感じるのかもしれない。
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