遺憾
◇◇◇
よく分からないが、憂鬱になる夢だ。
基本的に、ハッキリ憶えている夢なんぞ、憂鬱のタネのようなものなのだろうが。
私は、教え子その①を、自分の子供以上に、大事に面倒を見ていたつもりだ。
「ほおほお」、
「むりむりむり」、
「やった!」
こうしたかわいらしい素直な声が聞けたのは、昨年の前半までだ。夏期講習から授業を聞かなくなり、夏が過ぎると私に対してやたら反抗的な言動をするようになった。今から思えば、豹変というレヴェルである。
そして、それが続いたまま年は明け、ご機嫌を取り戻せることなく、更迭。
合格はしたものの、最後の最後まで面倒を見ることはなく。
また、最終的な評価ですら、変わるものがなかったのである。
実際、合格と聞いた時に最後に顔を見たが、自分とはまったく遠い世界のことに見えたわけだ。
◇
教え子その①とは、それっきりだ。
たぶん、私は、教え子その①の本心を探しているのだ。
そして、教え子その①も取り繕っていたようにも思える。
話しても、合わない。歩み寄ることができるような状態になかった。
ただ、黙って近くいることができれば、良かっただけなのだ。
そして、それが出来る情況でもなかったのだから。
私は何を誤ったのか――。
好い加減なコトを言ったことがあったせいか。
考えてもイイコトはないし、たぶん、それは避けられなかっただろう。合わない子供には、本当に合わないのが、私のキャラらしい。そして、教え子その①は成長したら、私とは合わないタイプのキャラになっていった。
平たく言ってしまえば、そういうところだ。
追補すると、私があまりにも無機的で「変化しない」せいもある。
たとえば、よくいく店にて。
大抵のショップスタッフは最高の笑顔とともに「いつもありがとうございます!」と最初1ヶ月はそんな感じだ。だが、それ以上になると、いつも同じ顔で同じ言葉しか話さない私に対して、どんな言葉をかけるべきか、どんな顔をすべきか、分からなくなってくるらしい。チャレンジャーな方だと、それから何か変わった行動を取ろうとするが、大概うまくいかない。こちらもそういった不意打ちにどうするか器用に立ち回れるほど、達観し切った傑物ではないから、気まずくなるから(相手にとっては)情況が悪化しただけのような印象を与えてしまう。
何もしなくていい。
何も変わらない普通の態度でやり過ごしてくれるのが、一番私はラクなのだ。
黙ってそこにいればいい。
そうであれば、私も黙ってその者の環境を表現する1小道具でいられるのだから。
◇
こうした後味の悪い間柄で終わるのは、少なくないことだが、憂鬱なものである。
よく分からないが、憂鬱になる夢だ。
基本的に、ハッキリ憶えている夢なんぞ、憂鬱のタネのようなものなのだろうが。
私は、教え子その①を、自分の子供以上に、大事に面倒を見ていたつもりだ。
「ほおほお」、
「むりむりむり」、
「やった!」
こうしたかわいらしい素直な声が聞けたのは、昨年の前半までだ。夏期講習から授業を聞かなくなり、夏が過ぎると私に対してやたら反抗的な言動をするようになった。今から思えば、豹変というレヴェルである。
そして、それが続いたまま年は明け、ご機嫌を取り戻せることなく、更迭。
合格はしたものの、最後の最後まで面倒を見ることはなく。
また、最終的な評価ですら、変わるものがなかったのである。
実際、合格と聞いた時に最後に顔を見たが、自分とはまったく遠い世界のことに見えたわけだ。
◇
教え子その①とは、それっきりだ。
たぶん、私は、教え子その①の本心を探しているのだ。
そして、教え子その①も取り繕っていたようにも思える。
話しても、合わない。歩み寄ることができるような状態になかった。
ただ、黙って近くいることができれば、良かっただけなのだ。
そして、それが出来る情況でもなかったのだから。
私は何を誤ったのか――。
好い加減なコトを言ったことがあったせいか。
考えてもイイコトはないし、たぶん、それは避けられなかっただろう。合わない子供には、本当に合わないのが、私のキャラらしい。そして、教え子その①は成長したら、私とは合わないタイプのキャラになっていった。
平たく言ってしまえば、そういうところだ。
追補すると、私があまりにも無機的で「変化しない」せいもある。
たとえば、よくいく店にて。
大抵のショップスタッフは最高の笑顔とともに「いつもありがとうございます!」と最初1ヶ月はそんな感じだ。だが、それ以上になると、いつも同じ顔で同じ言葉しか話さない私に対して、どんな言葉をかけるべきか、どんな顔をすべきか、分からなくなってくるらしい。チャレンジャーな方だと、それから何か変わった行動を取ろうとするが、大概うまくいかない。こちらもそういった不意打ちにどうするか器用に立ち回れるほど、達観し切った傑物ではないから、気まずくなるから(相手にとっては)情況が悪化しただけのような印象を与えてしまう。
何もしなくていい。
何も変わらない普通の態度でやり過ごしてくれるのが、一番私はラクなのだ。
黙ってそこにいればいい。
そうであれば、私も黙ってその者の環境を表現する1小道具でいられるのだから。
◇
こうした後味の悪い間柄で終わるのは、少なくないことだが、憂鬱なものである。
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- 2011/02/19 (土)03:26:06
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またハッキリとした夢を見た。
ここ数年の起床時に憶えているような夢は、現実とかなり直截的なものだ。
夢というものは、歳を取るごとに現実に即したものに整っていくものなのだろうか。
◇
うどんを、つくっていた。
環境フィールドは、近くのスーパーのレジ台。6つくらいのレジ台があって、そのレジ台がみんなお釜――正確には麺を茹でる茹麺機だ。だから、どこかの工場の中のように見えた。
そこで私は、教官みたいな立場にあった。
現場監督とでも言うのか、うどんをつくる職人の先生だったのか。
手前の釜で、2人の子供がいる。
1人は、分からない。顔を見ていない。
むーっとした顔をしているもう1人は、教え子その①だった。
なにやら、モメていた。教え子その①が、ことあるごとに楯突いてくるのだ。
滑舌は教え子その①の方が良い。しかも正確なことばかりを口にする。
◇
だから、匙を投げた。その場から離脱した。
その日の教練(一体何をやっていたんだ?)は、あと残り時間が15分くらいあったが、私が何か指示を出さなくても、その時間でやれる適格ことをこの子はやるだろうし、私が何か言っても反発するだけだ。
上の者から仕事を投げるとはどういうことだ、と怒られるかもしれないが、教え子その①たちが喋らなければ、上には分からない。しかも、こんなツマランコトを上にチクチク告げ口するような子供でないことも知っている。
◇
手洗い所のようなところで油を売っていた。
(ここでも何かあったのだが、今回の本筋を語る上で煩雑になるだけなのでカット)
◇
予鈴が鳴り、その時限が終了。
戻ってみると、既に日は落ちていて昏かった。教え子その①は私を待つこともなく、既にいなくなっていた。
つくりかけのうどんが放置してあった。教え子その①がいじっていたものだ。
彼女の分、結局無駄になってしまったらしい。
で、なぜか、小沢一郎さんと似たような顔をした上司が現れて、「家はすぐそこだろ?」と顎でしゃくる。
それで私は――。
新しい麺を用意して、再びうどんをゆではじめた。