幕間
◇◇◇
期限を決めようと思った。
僕は、際限なく闘ってしまう。
先日、自分を「武人」と表現したが、自らを「武人」とか「サムライ」と意識して形容したのは、この1週間が初めてだと思う。
◇
かつて稽古では、部員どもが休憩している間、私だけが立ち上がり素振りをした。
それを見た先生が、メチャクチャな係り稽古に付き合ってくれた。
動かなくなるまで、打ち続ける。
係り稽古の本来は、10秒もしないでローテーションは代わるもので、それだけ烈しいものだ。
3秒間でギタギタに打ち込む。それが本来の係り稽古だという。
その稽古は、その必死な状態で「参った!」とギヴアップするまでの無制限の係り稽古だった。
もっとも、部員どもの休憩が10分だから、せいぜい5分程度のものだったのではあるのだが。
記憶では、2回ほど、本当に動けなくなって「参った」という台詞を吐いた記憶がある。
◇
身体がね、利かなくなるんだよ。
擦り切れるような血管は、100%を上回った充実をしていて。
目いっぱいな循環が快く。
全身は湯気でも立ち上っているかのような、何かをまとっているような気分がした。
意識はかつてないほど高揚して、疲れを目いっぱいに感じているのにハイなんだ。だから身体をまだまだ酷使できると、意識ではありえないほどタガが外れたようにハイテンションなのだけれど、動けという命令に肉体が応えてくれないんだよ。踏み込む足が上がらなくなるんだ。重たさを感じない。ただ固いんだ。それこそ自分のものではない感じってヤツよ。
おかしいんだよ。
まだまだ、まだまだまだまだまだ、僕は闘えるのに、身体が動いてくれないんだ………。
上がらない足を引きずるようにして、係り稽古を続けた。3度も「参った」などとはいえないから。
先生が見かねるまで、無様でも動いていたよ。
「やめ」が入ったところで、危うく転びかけた。というか、転んだのかもしれない。
だって。
竹刀は杖にしてはいけないと、文字通り、叩き込まれてきた世代だからね。
◇
闘うといったら闘うし。
やるといったら1人でも実行する。
きっと、親しいものから冗談で「死ね」などと言われて「うん」といったら、冗談で死んでみるだろう。
そして、死ぬくらいなら、死ねるくらいに無茶をやってのける輩だと自ら定義したい。
……まぁ。「公序良俗」や「公共の福祉」に反しないという最低限のモラルは捨て切れないけれど。
そのせいでえらく中途半端だ。
アウトローの思考と主義を貫く構えを持ちながら、堅気である――。
◇
そんな輩が、制限をかけようなどと思ったのは、先日のメールのせいだ。呑み会の件。
なんで、ちょうどいいときに、ちょうどいい人物が、ちょうどいい台詞を吐くのかなぁ。
3日考えて、はっきりした。
すべてを片付けたら、話を聞いてもらうために会ってやるって、そう思った。
なぜか、嬉しいのだよ。
よく知らないし、親しくもないのに、認めてくれるものがあるようだから、ひどく沁みいるものがあるのだ。
◇
昨日、今キィを叩いているパソコンが、見慣れぬ画面を見せて明らかにオカシナ表示を画面いっぱいに出していた。
「この上、ワープロにしているパソコンまでイカレたら、もう本当に潮時だ。立ち直れない」
純粋にそう感じた。
肉体も機材も、生活も、何もかもがボロボロになってきている。
幸い、この活動を止めることにはならなかったが、本当にパソコンまでもが不能状態になったら、戦闘不能だ。
それは、現時点で再起不能に等しい。
たぶん、文章を書くのは中断してしまうだろう。
◇
なんでだろう――。
敬愛こそすれども、Nさんに惚れているわけではない。
だが、なにか、憑き物が落ちたような気分になった。
そうしたら、期限を決めて作品を書いて、足を洗おうという気分になれていた。
◇
まったく――。
選別の女どもは、グルなのかな。
昨日ようやく気がついたけれど、親しくもないおのぼりさんな私を、始めっから連中は名前で呼んでいる。
なんだか、もう無理をして見栄を張る若造ではないことを、自覚してしまった。
ああ――。
これでようやく。
あの者たちと同じラインに立てるときが来たのかもしれないな。
期限を決めようと思った。
僕は、際限なく闘ってしまう。
先日、自分を「武人」と表現したが、自らを「武人」とか「サムライ」と意識して形容したのは、この1週間が初めてだと思う。
◇
かつて稽古では、部員どもが休憩している間、私だけが立ち上がり素振りをした。
それを見た先生が、メチャクチャな係り稽古に付き合ってくれた。
動かなくなるまで、打ち続ける。
係り稽古の本来は、10秒もしないでローテーションは代わるもので、それだけ烈しいものだ。
3秒間でギタギタに打ち込む。それが本来の係り稽古だという。
その稽古は、その必死な状態で「参った!」とギヴアップするまでの無制限の係り稽古だった。
もっとも、部員どもの休憩が10分だから、せいぜい5分程度のものだったのではあるのだが。
記憶では、2回ほど、本当に動けなくなって「参った」という台詞を吐いた記憶がある。
◇
身体がね、利かなくなるんだよ。
擦り切れるような血管は、100%を上回った充実をしていて。
目いっぱいな循環が快く。
全身は湯気でも立ち上っているかのような、何かをまとっているような気分がした。
意識はかつてないほど高揚して、疲れを目いっぱいに感じているのにハイなんだ。だから身体をまだまだ酷使できると、意識ではありえないほどタガが外れたようにハイテンションなのだけれど、動けという命令に肉体が応えてくれないんだよ。踏み込む足が上がらなくなるんだ。重たさを感じない。ただ固いんだ。それこそ自分のものではない感じってヤツよ。
おかしいんだよ。
まだまだ、まだまだまだまだまだ、僕は闘えるのに、身体が動いてくれないんだ………。
上がらない足を引きずるようにして、係り稽古を続けた。3度も「参った」などとはいえないから。
先生が見かねるまで、無様でも動いていたよ。
「やめ」が入ったところで、危うく転びかけた。というか、転んだのかもしれない。
だって。
竹刀は杖にしてはいけないと、文字通り、叩き込まれてきた世代だからね。
◇
闘うといったら闘うし。
やるといったら1人でも実行する。
きっと、親しいものから冗談で「死ね」などと言われて「うん」といったら、冗談で死んでみるだろう。
そして、死ぬくらいなら、死ねるくらいに無茶をやってのける輩だと自ら定義したい。
……まぁ。「公序良俗」や「公共の福祉」に反しないという最低限のモラルは捨て切れないけれど。
そのせいでえらく中途半端だ。
アウトローの思考と主義を貫く構えを持ちながら、堅気である――。
◇
そんな輩が、制限をかけようなどと思ったのは、先日のメールのせいだ。呑み会の件。
なんで、ちょうどいいときに、ちょうどいい人物が、ちょうどいい台詞を吐くのかなぁ。
3日考えて、はっきりした。
すべてを片付けたら、話を聞いてもらうために会ってやるって、そう思った。
なぜか、嬉しいのだよ。
よく知らないし、親しくもないのに、認めてくれるものがあるようだから、ひどく沁みいるものがあるのだ。
◇
昨日、今キィを叩いているパソコンが、見慣れぬ画面を見せて明らかにオカシナ表示を画面いっぱいに出していた。
「この上、ワープロにしているパソコンまでイカレたら、もう本当に潮時だ。立ち直れない」
純粋にそう感じた。
肉体も機材も、生活も、何もかもがボロボロになってきている。
幸い、この活動を止めることにはならなかったが、本当にパソコンまでもが不能状態になったら、戦闘不能だ。
それは、現時点で再起不能に等しい。
たぶん、文章を書くのは中断してしまうだろう。
◇
なんでだろう――。
敬愛こそすれども、Nさんに惚れているわけではない。
だが、なにか、憑き物が落ちたような気分になった。
そうしたら、期限を決めて作品を書いて、足を洗おうという気分になれていた。
◇
まったく――。
選別の女どもは、グルなのかな。
昨日ようやく気がついたけれど、親しくもないおのぼりさんな私を、始めっから連中は名前で呼んでいる。
なんだか、もう無理をして見栄を張る若造ではないことを、自覚してしまった。
ああ――。
これでようやく。
あの者たちと同じラインに立てるときが来たのかもしれないな。
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- 2010/09/07 (火)02:54:11
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そうそう。文学フリマですが、参加できる情況にありません。
宏田さちない殿、貴公の丁寧に感謝する。だが、期待にそれられなくて、申し訳ない。
◇
珍しく、読書に没頭してしまった。
いや、ラスト数十ページ程度なら、一気読みするのですが。
今回は180ページ一気読み。
『風転(上)』――。
下手なホラーよりもおっかないね。過酷で激しくむせるような、話だ。
「他人を傷付けるような痛ましい作品を書きあげろよ!」
また、ぶん殴られた気分がしたね。
ただ、この作家さんの、感性というか、クセというか、リズムというかに慣れてから読まないと、意外と結構冷静に読めてしまうのかもしれないけれど。
こういった、濃密で野性的な感性溢れる作品を書きたいのだ。
表現力が違う。
言葉が違う。
強い。
大きくて、強い――。